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      新聞記事とそれに対する私のコメント

 

新聞記事

       沖縄サミットへの注文

      (日本経済新聞 2000年7月19日 掲載記事)

         世界経済フォーラム(WEF)理事長

             クラウス・シュワブ氏 インタビュー

 

 

10−15年で勝負つく!

 

――世界経済フォーラム(WEF)は十九日に情報技術(IT)革命について提言する

。なぜITに注目しているのか?

 

「産業革命は資本の有無で勝者と敗者が決定的になるのに百年かかったが、

IT革命はテンポが速く、10〜15年で勝負がつく。

敗者が追い付くのは大変だ。各種の国際会議でデモが起きているように

グローバル化への反発が噴出している時に、

IT革命により格差が広がることは危険だ」

「IT革命によるニューエコノミーには三つの特色がある。

資本をあまり使わず知能を基本にした経済であること、

新しいタイプの起業家が生まれ、投資機会が広がること、

そして伝統的な思考が通用しなくなることだ」

 

「ITはうまく活用すれば成長を促進できる。

雇用を増やし生産性を高め、インフレなき高成長を実現できる。

一方で目に見えない取引が増えるため、複雑で制御困難な社会になるという面もある」

 

「WEFは世界各国から民間企業、科学者、非政府組織などが参加する独特な機関だ。

最近の諸問題は政府だけでは解決できず、関係者全員の連携が必要だ。

とくにITは民間企業が推進役。

このためWEFは特命組織をつくり提言内容を検討してきた」

 

 

――サミットに何を期待するか?

 

「世界が直面する最重要課題のITを主要議題としたことを評価する。

主要国はIT革命の前向きな構想を示すことが重要だ。

関係者が連携して努力する枠組みを作り、IT革命の潜在力を引き出してほしい」

 

「IT革命は民間が主役だが、政府の役割も重要だ。

先進国の政府は途上国がIT革命に乗り遅れないように支援し、

途上国では通信分野の競争促進など新技術が育つ環境の整備や、

ITを活用できる人材育成や教育が大事だ」

 

 

――議長国の日本はIT革命で出遅れているといわれるが、、、

 

「日本が追い付くチャンスはあると確信している。

IT革命の最前線にいる日本企業は多い。

他国と比べ日本の若者は最先端の機器になじんでいる。

次世代の主役となる高速通信や携帯電話では、日本の技術に優位性がある。

ただ世界の動きは速い。

時間という要素は決定的に重要だ。

適切な構造改革を迅速に実行する必要がある」

 

 

新聞記事へのコメント(色平、 by IROHIRA)

現実に世界が巨大多国籍企業に牛耳られている中、

G8の政治リーダーが集うG8サミットと言えども、

その発言は真の指導力を持ち得てはいない。

 

例えばWTOに抗議している世界の多くの市民は、

G8サミットを標的とはしていない。

 

なぜなら、沖縄が地理的に遠いことやサミット会場が

アクセス不可能な状況となっているからだけでなく、

世界経済フォーラム年次総会(通称ダボス会議)

ほどには影響力がない、と見切っているからだ。

 

実際、今年のダボス会議(2000年1月27日から6日間、スイス)

には数多くのWTO反対勢力が詰め掛け、

活発にメディアに向かって意見を発信、表明していた。

 

ダボス会議こそが事実上の「世界の経営」の決定機関である!!

 

米国からは大統領、国務長官、財務長官、商務長官、通商代表が参加。

ビジネス界からもビル・ゲイツをはじめトップが一同に会する。

 

 

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