「格闘技」としての地域医療
地域医療とは(有くも悪しくも)、ムラの有象無象との格闘技である!
地域医療とは? アンチ・施設医療?
農村医学とは? アンチ・大学医学?
南佐久郡南相木(みなみあいき)村は人口1362人(敗戦時は2700人)、
世帯数447戸の山の村であり、65歳以上の人口割合は33.8%である。
長野県の東南端、群馬県境に位置し、東西20キロ、南北5キロ。
東は群馬県上野村、北は北相木村、西は小海町と南牧村、南は川上村に接している。
国道と鉄道のない村で、小学校が一校、農協は単協。
総面積66平方キロのうち、山林が92%、耕地は5.27%。
山間の谷筋を流れる南相木川(下流は千曲川)に沿って、10の集落が点在している。
村の基幹産業は農業で、主軸は夏季の冷涼な気候を生かした
白菜、レタスの高原野菜と花作りである。
98年4月、20数年ぶりに医師常駐が実現した。
村内に開業医はなく、診療所には看護婦2名と私。
所長の私は佐久総合病院内科からの出向であり、
毎週木曜日は私が佐久病院で上部内視鏡検査にあたる。
代診として、JR小海(こうみ)駅に併設された小海診療所の医師に、
木曜午後半日の外来診療にあたっていただいている。
土日は休日であるが、急患は引き受ける。
往診は月火水金の午後、4人から7人程度。
毎年私の村においでになって合宿している医学生サークルがある。
数年前、はじめての引き受けにあたって、FAXで以下の文章をいただいた。
通常数人から十人位で二泊三日で取り組む合宿の「研修目標」としての依頼であった。
1)一人診療所の所長として将来、診療にあたることを考えている。
これを目標に据えた「研修計画」について、何かヒントをほしい。
2)佐久病院をはじめ、地域の各診療所・病院と連携して診療しているものと考える。
日々の連携のありよう、「病診連携」について教えてほしい。
3)(各国からの方を含む)村外からのゲストとの交流活動に関心がある。
どんな風にしたら自分たちも将来、農村や山村で「外部」と交流しつつ
診療にあたることが可能になるだろうか?
いずれも難問である。
「ムラづくり」にもとりくむ診療所像を目指している、とお答えし、
自分の歩んだ「道」をご説明することでご勘弁いただき、数年になった。
最近、佐久総合病院では、(総合外来を改組しての)「総合診療科」新設にあたり、
内部で議論を深めている。私見では、
1) 第一線性 ( =プライマリー?)
2) 主治医能力
の二つを、特に重要視して研修医の後期研修にあたっていくべきではないか、
と考えている。
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長野県南佐久郡南相木村中島3499
南相木村国保直営診療所
色平哲郎 いろひらてつろう
TEL 0267−78−2013 FAX 78−2015
自宅 TEL/FAX 0267−91−7010
http://home.catv.ne.jp/hh/yoshio-i/Iro/01IroCover.htm
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