南相馬市長が佐久で講演 「未来への新たな挑戦 必要」

朝日新聞 長野県版 2017年3月5日 東日本大震災6年

東日本大震災の発生から間もなく6年を迎えるのを前に、
震災で大きな被害を受けた福島県南相馬市の桜井勝延市長(61)
が4日、佐久市の県厚生連佐久総合病院で開かれた文化講演会で講演し、
復興の現状などについて語った。
同病院では毎年、医師や看護師らが南相馬市を訪れ交流を続けている。

桜井市長は震災直後からインターネットの動画サイト
「ユーチューブ」などで被災の状況を発信し、タイム誌2011年版
(米国)で「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた。

桜井市長は約100人の参加者を前に
「新たなことに挑戦しないと南相馬に未来はない」と語り、
人型ロボットを使った教育や農業の人材育成に取り組んでいる現状を説明した。

桜井市長は震災直後の状況について
「震災で福島第1原発が爆発したのにどこからも連絡がなく、
テレビの映像で初めて原発の建屋が壊れているのを知った」と話した。

桜井市長によると、南相馬市では震災で636人が亡くなり、
現在も1万4千人の避難者がいるという。
「市民が安心して暮らせるように、
放射能という妖怪を払拭(ふっしょく)していかなくてはいけない。
脱原発をすすめるしかない」と語った。

同市は2030年までに、市内の年間の電力消費量のすべてを
太陽光発電など再生可能エネルギーでまかなうことを目指しているという。

http://www.asahi.com/articles/ASK3434W0K34UOOB002.html


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