両陛下、長野の「満蒙開拓平和記念館」ご訪問

2016年11月17日 13時41分

 天皇、皇后両陛下は17日午前、長野県阿智村の「満蒙開拓平和記念館」を訪れ、国
策によって満州(現中国東北部)などへ渡った引き揚げ者と懇談された。

 「満蒙開拓」には、1932年から先の大戦中にかけて約27万人の農業移民が動員
され、終戦直前のソ連軍の侵攻や収容所生活などで約8万人が命を落としたとされる。
長野県は全国最多の約3万3000人を送り出したが、その多くが阿智村など県南部出
身者。同記念館は苦難の歴史を後世に伝える拠点として、2013年4月に開館した。

 宮内庁によると、両陛下は知人から記念館の話を聞いて心に留め、訪問を望まれ続け
ていたという。この日は、満蒙開拓の歴史を紹介する写真や資料などの展示を見学後、
記念館の「語り部」として活動する引き揚げ者ら3人と懇談。天皇陛下は「大変な苦労
をされましたね」と声をかけ、「今の人たちに皆さんの経験を伝えることがとても大事
だと思います」と話された。

Copyright The Yomiuri Shimbun

http://www.yomiuri.co.jp/national/20161117-OYT1T50064.html

inserted by FC2 system