「日本語教育30年」の退職−−白井義弘さん
人模様 ひともよう
毎日新聞 2012年4月28日 東京夕刊
留学生らの日本語教育を30年にわたって続けてきた、東京中央日本語学院 (東京都渋谷区)の学院長、白井義弘さん(57)が3月いっぱいで、 同学院を退職した。 白井さんが30年間に受け持った学生数は、約110カ国の1万人以上にのぼり 「最近は卒業生の子供が来日して、学院で日本語を学ぶケースもある」というほど。 「一緒に行った旅行やパーティーの楽しさが忘れられないという学生が多い」 という人柄で、世界中に多くの知日派を育ててきた。 自身が経営する学院を退職した理由は「60歳までに若い人に 学校経営を委ねようと考えていたから。 これまで仕事以外で海外に行ったことがなかった。 しばらくは仕事抜きで海外を歩き回りたい」。 その一方で「学校経営とは違う、何か別の形で教育に携わりたい。 海外の人々と心の触れ合いを続けていければ」と語り、 国際交流への意欲を持ち続ける決意も示した。 【大澤文護】