南相木診療所、色平哲郎先生


先日は、診療所での実習でお世話になりました、ありがとうございました。

Cさんの家には、一日中おじゃましてしまいましたが、単純に楽しんでしまい
ました。田舎の、静けさと時間のゆったりとした流れに癒されつつ、
やっぱり田舎がいいなって思いました。特に、夕方子どもたちが元気にはしゃいで
る姿をみると、なつかしいというか、こういう光景が本来はあるべきで、古きよ
き日本の姿を見たように感じました。

将来、こんな環境の中で、仕事ができたら、おもしろいだろうし、自分を、医療を、
日本を、健康を、それぞれの原点を見つめ直せるのではないか、そんな気さえしました


そしてまた、Cさんは、娘さんのこと、今まで来た学生さんのこと、地域
のこと、そして戦争中のこと、いろいろなお話をしてくださいました。

特に、印象に残ったのは、戦時中の話で、しきりに、「戦争では、本当に、つら
い思いをした。」ということを繰り返してらっしゃいました。途中から、となり
のおばあちゃんも一緒になって戦争の話をしてくださいましたが、身内を戦争で
亡くした話や、戦争中の訓練の話し、そして二度と戦争などしたくないという、
強い思い。自分の親はすでに戦争を知らない世代だけに、あまり生の話を聞くこ
とがなかったので、とても勉強になりました。そして、戦争は本当に、不条理な
ことばかり起き、大切な人の命は奪っていく、いいことなど一つもない、それを
強く思うと同時に、歴史に学ぶことは多く、負の歴史は絶対に繰り返しちゃいけ
ないと思いました。そして、それは若いものである、われわれに使命があると感
じた一日でした。

Cさんは、元気だし、明るい方でしたが、そういったつらい過去がある
からこそ、今こうして、すてきな方であるんだな、というような気がして、やは
り患者さんの背景、価値観を理解するためには、ゆっくりとお話を聞くことが大
事なんだなって、改めて考えさせられました。

一日という短い間でしたが、もう一度自分の中で、地域医療・国際保健を考える
きっかけになったように思います。

ありがとうございました。

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