色平(いろひら)ファミリーの子育て日記


ポピーママ(お母さん情報誌)二年生 
2002年7月号


よく見ている



作文を書いてもらった

思っているより、感受性は鋭い


家族で一緒にくらしているようで、実はすれちがっているところもあるようだ。
しかし、子どもはよく見ている。
先日、「おとうさんのこと」を作文に書いてもらった。

−−おとうさんのこと−−

おとうさんのことをはなします。
おとうさんは、せかい1かっこよくないおとうさんです。
おとうさんは、1日2回は、おならを「プー」と、ならします。
おとうさんは、おかあさんのことがすきなのに、すきっていいません。
なのでおかあさんは、おとうさんのきもちがわかりません。
おとうさんは、わたしたちがねてるあいだにおかあさんに、「かすみ〜」といっていま
す。
おもしろいです。
おとうさんは、あたまのまんなかがはげています。
おとうさんは、ごろうがいると「ごろごろごっこ」をしてあそんでくれます。
おとうさんがわるさをすると、うちのかぞくはすごくおこります。
おとうさんは、わたしたちがたべてるものをよこどりをします。
わたしは、おとうさんのことがすきでもきらいでもありません。
ごろうは、小さいときに、おとうさんのことを「プー」といっていました。
わたしは、小さいときに、「さる」といいました。
おにいちゃんの小さいときは、「バイキンマン」と、いっていました。


なかなか上手な作文だ。
また、テレビの感想文も書いてもらった。

−−テレビで見たことをかきます−−

テレビで赤ちゃんがうまれるところを見ました。
わたしはおもいました。
赤ちゃんをうんでいる人もがんばっていました。
赤ちゃんもがんばっているとおもいました。
おいしゃんさんも、がんばっていました。
わたしもこうやってうまれてきたとおもいました。

娘は息子と「お産ごっこ」をして遊んでいる。                  
 
                                      
=====

お父さんについての作文は、とてもうまく普段の生活の様子が表せていると思う。
いろんな事を思ったり感じたりしているんだなと思う。
麻衣美は文章を書く事が好きみたいで、暇さえあれば何か書いている。
テレビに出て来る動物が主人公になることもある。
いつまでも自分の思っている事を素直に書けたら良いのにと思う。

お産ごっこをするようになったきっかけは、私が見ていたテレビのある場面からだ。
赤ちゃんが産まれるところをテレビが映し始めた。
傍で遊んでいた子どもたちが急にテレビの前で真剣に見始めた。

妊婦さんは、とても苦しそうで「ハーハー」言いながら、頑張っている。
しばらくして赤ちゃんが「オギャー」と泣き、誕生だ。
吾郎の目にはいっぱい涙が溜まっている。
赤ちゃんを産まれるところを初めて見た麻衣美や吾郎にとっては、
物凄い衝撃だったのかも知れない。

そのテレビを見た翌日から麻衣美と吾郎が、「お産ごっこ」を始めた。
「赤ちゃんが産まれる!」と、言う言葉で始まり、
麻衣美が横になり妊婦役、吾郎はお医者さん役で呼吸法のリードをとる。
「ハハーフー、はい、息を止めて!」と、お医者さんが言うと妊婦さんは息を止める。
「もう楽にしていいですよ。」と、お医者さんが言うと妊婦さんは、
「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ」と、言う。
そしてお腹の中から熊さんのぬいぐるみの赤ちゃんが産まれる。
妊婦さんが赤ちゃんを産む時の体勢といい、
お医者さんのかけ声のリズムと言い、テレビと同じように再現されている。
時には、お腹の中から熊さん、犬さん、パンダさんと、
3つ子が産まれる時のお産は、本当に苦しそうだ。

「赤ちゃんが弱っています。早くしなければ!」緊急事態の時は、
妊婦さんの上にお医者さんが乗って赤ちゃんが早く出るように手助けする。
う〜ん、確かにそんなシーンもテレビでやっていた。
本当に良く見ているなあと感心する。

子どもたちは、あのシーンを見てから、
「自分たちもこんなふうに産まれて来たの?
お母さんは苦しかった?」と、私に聞いて来る。
赤ちゃんが産まれる事のすばらしさを理解してくれていたら嬉しいと思うけれど、
どうだろう?

私が思っているより、子どもの感受性は鋭いようにも思う。

inserted by FC2 system